(前回からの続き)自主性を尊重してくれる会社に、経験も知識もない若(幼)い時に入社してしまったため、おごった人間になってる。このままではヤバイかも私・・。
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よし、16年お世話になった会社に最後のワガママを言おう。
Dear my marketing manager,
ハロー。社員を『整理』したいという噂を聞きました。ぜひ、その1名に私を選んでください。ただ、16年も働いたし、ソコソコ貢献したかと思いますので、大学の入学金 + 4年間分の学費 + 1人分×4年間の生活費が含まれた退職金+週休4日と不在時の仕事をこなしてもらうスタッフ2名をいただければと思います。代わりに、辞めるまでの数ヶ月間で、最高のパフォーマンスを出すことを約束します。
Best regards,
Tomomi
ありがたいことに、全てが認められ、働きながら受験勉強(+約束した成果をだすこと)をすることができ、大学に合格。退職3日前が合格発表でした。大学では、元をとるつもりでゼミを4つ掛け持ちし、心底お勉強を堪能しました。
大学4年の夏。行きたい会社が見つからず、最後の最後で「ここだ!ここしかない!」という会社を発見。その会社は、日本の観光を牽引するリゾート運営会社でした。どうしても入社したかったので、その会社の「一番偉い人」に直談判したところ「じゃ、広報をやりませんか?」。それがなにかを知らないまま「はい、やります!なんでもやります。」と、入社し、広報をやることになりました。
余談ですが、この辺りのエピソードは、今の就職のあり方について論じたい、そこそこエキサイティングな展開がありますが、ブログ二本分になるので、またの機会に。
閑話休題。
ところが、その会社ではスマートに仕事をするはずが、めちゃめちゃ怒られてばかりでした。
広報が性格に合わないと思っていたことと、怒られることに慣れていないこともあり、毎日、もう辞めたいと家で泣いていました。しかし、夫は「“嫌”だからという理由で辞めたらいけないよ、あとで自分を後悔することになるから。」
前々職の上司のFJや大学の教授達に「辛い」と相談すると、彼らは申し合わせたように・・
それで、よい。
以上。
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へ・・?
怒られるのが、よいの?
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なんだ、そうか。
怒られていいんだ♪( ´▽`)
単純すぎる自分で良かった。笑
色々な失敗をして、色々なひとに怒られ、でも、思いもよらない人に助けられたへっぽこ広報時代でした。
だれも怒ってくれなかった時代よりも、怒られた時のほうが成長している!褒められて育つタイプになりたかったけど、ヒジョーに残念ながら違いました。
というのは、その会社に8年勤めて退職したあと、その会社の「一番偉い人」とパブでサシ飲みをした時に、聞いたからです。
「私は、この会社で褒められたことがなかったです。褒められると伸びるタイプなのになぁ」と、酒の力を借りて、ブーブー文句を言ったことがありました。
すると、その人は、私の顔を不思議そうにシゲシゲと眺め、
・・
なに言ってんの?
なんで、褒められてることに気がつかないの?
みんな、南雲さんが褒められていることを知っている。それに気がついていないのは、南雲さんだけだよ。
!!!!!
どう反応してよいかわからず、逆ギレしたフリして、もっと、わかりやすく褒めてくれないと、わかんないです!!!と返事。
怒られたことしかないと思って8年過ごしたなんて、なんか損した気がする!!!と、今度は笑いながら文句をいうフリ。笑
でも、こんなに嬉しかったことはありませんでした。
ほんとは、在職中に知りたかったケド。笑
ジワジワくる嬉しさに涙がにじみました。(どうか、バレてませんように。)
怒られるというのは、その人(と、その人がやっていること)に関心があり、期待しているからだと思います。怒られたら、申し訳ない、、と思うと気持ちと同時に、怒ってくれたことに感謝、そして、どう挽回するかをすかさず考える。
いくつかの未知なる世界に飛び込んできた経験を通して分かったのは、最初は「へっぽこ」でも、なんとかなること。真摯に、物事に取り組んでいれば、いざという時は、誰かが助けてくれるのです。
人に関心を持つことに慣れておらず、人から関心を持たれる事にも慣れていなかった私が飛び込んだ広報ワールドで、ようやく「人」に近づくことができました。
スペイン700キロを歩いた時に仲良くなったオランダ人のバイカーにいわれたコトバがあります。
「その力をくれた会社に感謝だね。」
以前も書きましたが、仕事に資質は必要ないと思います。
やるか、やらないか。
できるか、できないかじゃない。
力がなくても、真摯にやっていれば、誰かが助けてくれる。
気がついたら「へっぽこ」から成長している。
以上、母校の講義で、生徒から「広報の資質ってなんですか」という質問で、思い出した、私のどーでもいい「へっぽこPR時代」の回想録でした。
おしまい
おまけ)よくこんな失敗話をぶっちゃけられるね、と言われますが、それには、理由があります。よく窯元さんから「私は南雲さんのように優秀ではないので、できません」と言われて、とても悲しかった。それを言い訳にしないで、と。だから、ぶっちゃけたのです。
ほらね、大して、優秀じゃないでしょ?
やるか、やらないか、それだけ。だから、自信をもって仕事を”やって”ください、できるだけ楽しんで!