入選作品は賞金はもちろん商品化するというコンペを行います。あなたがデザインしたものは、佐賀県嬉野の吉田地区で有田焼き(以降、肥前吉田焼き)を作っている腕ききの職人さんが作り、商品にまで仕立てます。
商品化ということは、自分がデザインした商品が市場にでるだけではなく、商品の売り上げもロイヤリティとして入ってくるということですね。(くわしくはこちら)
肥前吉田焼きは大きく分けると有田焼に属します。名前は知らなくても、商品をみれば、あ、あれか!というものはあるかと。
例えば、こちら。

それにこちら。
20年前に作られた「TOTTOTTO」。これは富田一彦さんがデザインして「辻与製陶所」で作ったもの。機能的なのに美しい。ロングセラーなのもうなづけます。
出展:JDN(http://www.japandesign.ne.jp/kiriyama/97_kazuhiko_tomita.html)
あと、個人的に好きなのは、こちら。
水玉の茶器が進化した醤油差し。なんて、愛らしいんでしょう。(副千製陶所:詳しくはこちら)
もっと新しいものだとこちら。
「副久GOSU」。呉須の色を5段階で楽しむ器。副久さんのこだわりである呉須を社長と一緒に作り上げたデザイナーはTAKTさん。メディアとアート系の友人にとても人気があります。(副久製陶所:詳しくはこちら)
更に更に、新しいものだと、こちら。
今年のイタリアで開催された「MILANO SALONE(ミラノ・サローネ)」に出展されたもの。(224porcelain:詳しくはこちら)スタイリッシュで使いやすいデザインです。
このコンペには売り手も関わってくれています。
課題を抱える両者がタッグを組み、間に売り手と諸々の手続きや決まり事、それに、もの作りの基本をサポートするチームを備え、吉田焼きという産地がデザイナーの活躍の場になるようにして、産地の活性化を目指してみたい!ということです。
あとですね・・・
パチンコ屋は街のはずれに1軒。映画館はなくて、本屋も少ないけど、近所(鳥栖)にアマゾンの配送所があるのでネットで頼めば1日で届くし、映画はHuluがあるからいいか。
山がきれいなので農作物もちろん海鮮物はめちゃ美味しい。九州の山は落葉樹と常緑樹がまんべなく生えており、冬でも緑が豊か。豊富な食と綺麗な空気で、有田にくるたびに、健康になれるなぁ、と思います。

有田の棚田からみる夜明け
外国人のバイヤーとかアーティスト(作家)も多い。中には長期間住んでいる人もいて、私は、その中の一人とたどたどしいスペイン語で話をして、語学をこっそり習得中。
都会とは異なる刺激があって、東京との二重生活の私にはとても魅力的です。
長くなりましたが、こんなことをやっている嬉野/吉田地区。
コンペにちょっとでも興味ある、と思った方は、まずは8月26日に産地見学会を行うので、ぜひ、おいでくださいませ。コンペに出る/出ないは後からでも大丈夫です。職人さんに質疑応答の時間も用意しております!
なお、遠方から、おいでになる方はこちらをご参照ください。(注:開催地は有田ではなくて嬉野ですので、佐賀空港からはリムジンタクシーがおすすめです。)
コンペの前後には”日本文化が大好きな”一般人向けの、雅(みやび)な企画も用意していますが、これはまたの機会に報告をかねて。
<嬉野/吉田でまちづくり編>
Vol1:最強の3大魅力(温泉×焼き物×お茶)がある嬉野で”まちづくり”をやります。
Vol2:デザイナーさん必見!コンペ開催!入選作品は賞金+商品化。
Vol3:窯元さん達の想いが詰まった「産地見学会」を開催しました。
続く・・
<私、有田でこんなことやってます。>の総集編の目次はこちら。
↓
1)掃除をさせてください!から始まった仕事(信頼関係の構築)
2)車を作るように焼き物を作ろう。(生産性)
3)別名「夫婦ゲンカ」という名の「経営改善会議」(コミュニケーション)
4)会計士さんを怒鳴ってしまったアノ日(財務会計)
5)社長、これでは儲かりません。(利益と原価)
6)ブランドは1日にしてならず。(ブランディング)
7)『知っている』と『できる』は違う、ってそういう事か!(実行あるのみ)
8)一人で生きていくのは難しい(コミュニティ形成)
9)好きなものを作るのはマスターベーション?(コンセプトの重要性)
10)どうして僕に継いでくれって言わないの?(後継者問題)