「磁器」と「陶器」。まとめて「陶磁器」と呼ぶことも。
右が「磁器」、左が「陶器」。
この違いが解る方は焼き物通です。
・・言い過ぎかも。
「焼き物初級編はクリアー」と言った所でしょうか。
でも、私の感覚値でこの違いを知っていた人は全体「30%」でしょうか。(友人調査による感覚値)。男性限定になると「10%」くらいのような気がします。
見た目も含めその違いを簡単な表にすると以下の通りです。
陶器(土もの) | 磁器(石もの) | |
![]() |
![]() |
|
原料 | 土 | 石 |
代表的な製品例 | 備前焼/唐津焼 | 有田焼/瀬戸焼 |
簡単にいえば、原料が「石」か「土」の違いなだけです。
おおお!
たしかに!
って今となってはかなり当たり前なんですが、半年前の私は「色々な言い方がある」程度に思っておりまして・・・まぁ、別に恥ずかしく有りません。石も土も鉱物ですから!(と、いばるほどのこともありませんが..)
こちらの用語では「土もの」とか「石もの」と呼んだりします。
私と同じレベルの方はぜひお店に行った時などにでも「やはり、石ものはいいですね」などと言ってみてください。会話がはずむ/はずまないはともかく、こういう言葉を使うことが「焼き物ツウ」の第一歩かと。
とはいえ、この2つの見分けがつかないことがあります。焼き物初心者をクリアーした私でも、あれ?と思うものはあるのです。例えば、磁器の場合、釉薬(上薬のことです)がたっぷりかかっているものは、すぐには解りません。
簡単な見分け方
1)爪先でフチを軽く叩く。
磁器は「カンカン」「キンキン」とガラス音、
陶器は「コンコン」「ゴンゴン」と鈍い音がします。
磁器の「石」(や釉薬)にはガラス成分である「石英」が含まれます。なのでガラス音がするのです。
2)後ろを見る。
商品を裏返して、丸い輪の部分(高台(こうだい)と言いますが)が茶色くざらついているのは陶器、白くてなめらかできれいなのは磁器です。
ちなみに・・・
陶器は1000〜1300度で焼きます。
磁器は、更にそれより高い温度の1300〜1400度で焼きます。磁器のほうが燃料費がかかるのです。
半磁器という「石」と「土」を半々にしている焼き物もあるので、かならずしも、どちらかに分かれる訳ではないので念のため。
ちなみに電柱についている白いモノ=碍子(がいし)は磁器でできています。蘭の美しい文様で有名な有田焼の老舗の「香蘭社」は日本で最初に碍子をつくった企業。現在も碍子は主力産業であり、市場シェア第三位です。
この記事へのコメントはありません。