into 地方の経営者

蔵から出てきたお宝

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焼き物の絵付けには欠かせないのが、これ。

「ナカダチ紙」

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これは絵付けをする前の下絵となる図案です。

私が今お手伝いをしている「梶謙製磁社」は創業250年以上、江戸時代から続く老舗の窯元さん。かつては大勢の職人さんを有しており、山一つ分に建物が9棟もあるという広大な敷地をお持ちです。但し、現在はその殆どは使われていない。

ここで生まれ育ったお嬢様である奥様ですら、入ったことがない領域があり、
まさにワンダーワールド!

というか、

カオス・・・。

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とにかくワクワクしてしまう世界があるのです。

職人さんという職業は謙虚なのか、

私:「得意なものはなんですか?」「特徴的なものはなんでしょう?」
窯元:「大したものはなにもなにもないな〜。」
私:「んーー、では、昔からのお宝にはどんなものがありますか?」

と聞いても

「いや〜、古いだけですから」とツレない・・・。

「(もー!)では、お宝(と思ってなくても)でなくても、代々伝わるものないですか。例えば原画とか?」

と言ったら、でてきたのがコチラ。⇩

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その数、百枚超。

窯元自ら、太い梁がある倉庫(但し、はしごナシ)の二階によじのぼり、トロ箱にはいったボロ雑巾のようなものを「ほいっ」

もうもうと煙幕のように、ホコリが舞う。

羽はたきで、1枚1枚、ほこりを払うと・・・
ほこりの下から現れたのは、今の有田ではみたことがない斬新でモダンな絵柄達。

うおーーー!
なにこれ?かわいい!
こんなデザインを有田焼きでみたことない!!!!!

この原画の間に挟まった新聞の年号から判断すると、どうも昭和初期に使われていたもののよう。

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ともかくも、こういう発見があるから老舗はおもしろい!
鼻の穴がスス(絵は炭で描かれている)で真っ黒になり、真っ黒な鼻くそが出ましたが、洋服も真っ黒になりましたが、全然平気ですから。

この絵をどう使う?と絵描きさんとキャッキャと盛り上がった一時でした。

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