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日本の魅力は地域にあり
外資系企業に16年間の勤務したある日、私は残された時間を「日本人が誇れる”日本”にする」ために使おうと決心しました。まずは必要な知識を学ぶために大学に入学。経営戦略と社会学、他に問題解決の方法などを学んだ後、温泉旅館やリゾートの運営を行っている企業に入社しました。
全国各地を飛び回るうちに気がついたのは「日本の魅力は地域にある」こと。見たこと、聞いたこともない、震えるような感動的な出会いに恵まれ、更に”地域の深い”ところに飛び込んでみようと、8年間勤務したその会社も退職しました。すると、その直後、ある方から「”有田焼400周年の記念事業”のプロデューサーをやってみないか」との声をかけていただきました。その時、初めて、日本の伝統産業が置かれている現実を知ることになったのです。日本で一番知名度がある焼き物であるアノ有田焼でさえも、かつての規模の8分の1になっているという状況でした。
- 日本固有の産業がなくなれば、国力減退につながる。
日本固有の産業が立ち行かなくなれば、私たちの身の回りのものは輸入品ばかりになります。同時にその産業に従事する人の暮らしも成り立たなくなり、その地域は寂れて(さびれて)しまうでしょう。魅力がありながらも過疎の町や村になるのです。伝統産業や魅力的な地域の消失は国力を減退させます。この状態を誰が悲しむのでしょう・・・そのうちの一人は私です。
- 50年前と変わらないやり方では生き残れない。
有田での仕事を通して見えてきたのは、伝統的産業の多くのビジネススキームは50年前から変わっていないこと。厳しい職人世界ゆえに「崇高なゆえに孤高」だったこともあると思いますが、そこには変えてはいけない部分と新しい価値の創出が必要な部分があると考えています。
このブログには、色々な課題と真摯に向き合いながら、地域にある希有な魅力が後世に残るように奮闘していく様子を綴っていきたいと思います。
拙い記録ですが、どこかにいる、だれかのお役にたてば幸いです。
地域ビジネスプロデューサー
南雲朋美