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へっぽこPR時代(後編1)

いわゆる広報のノウハウ本は読んだことがありません。その代わり、一部のメディアで広報のレジェンドと言われている上司(入社当時)が、鬼のように徹底的に教えてくれました。

余談:ネタに使っていますが、私はいまでも当時の上司を「広報の神」だと思っています。

しかし、そんな優秀なコーチがいたにも関わらず、コーチが目を離したスキに「私の広報」の歴史に残る最大の失敗をやってしまったことがあります。あれは、広報になって半年くらいのこと。

それは、広報としては、決してやってはいけないこと。今、思ってもアホすぎる思考停止極みなことでした。

公開するのも恥ずかしい! ・・が、どうしても知りたい方のために、はい、どうぞ!

見えない方は、ココロの目で見てください。無理して見ても、なんのたしにもなりませぬ。

ともかくも、広報としては、もちろん、人としても大変失礼なことを雑誌社の編集さんにやってしまいました。

やらかしたことに気づいたのは、その雑誌の編集長から電話があってから。

「あなたは、私たちのことをなんだと思っているんですか!!」

と、ものすごい剣幕でした。

 

やばい。

 

やってしまった。

 

ってか、何やってんだ!?オレ。

 

100%・・・いや、150%、いえ・・10000%、私が悪い。

許してくれる気配は全くありませんでしたが、ひたすらに謝ろうと思い、会社をでて、ビールを買いに行きました。

 

なぜ、ビールだったのか?

 

重そうだからです(-_-)

 

 

ビール一箱を腕に抱え電車にのり、その編集部が入ってるマンションに行きました。「門前払い」を覚悟で。

ピンポンしたら、なんと、編集長ご本人がドアホンにでてしまいました。

「どちら様ですか」

「あの、あの、あの・・・ナグモ・・です。」

”帰れ!”と言われるだろうなぁ。今日は会うこともできないかも・・・・と思っていたら、少しの沈黙があったあと、ぼそっと

「・・どぞ」

ドアを開けたら、そこには、編集長が立っていました。そして、編集長がみたものは・・

ハイヒールでビールを抱えて汗をにじませ、申し訳なささ全開の”へっぽこPR”の姿。

編集長は、しばらくポカンとして、それから「くすっ」と笑ってくれました。

それで、終わり。お怒りを収めていただきました。

事務所に通されてから、改めて、謝罪をしたら、もういいよ、僕も言いすぎた、次の企画を一緒に考えようよ、と、オトナな対応。

 

門前払いになるだろうから、あと1週間はビールをもって通おう、と思っていましたが、幸運にもその労なく、1回で終わりになりました。

その後も、お会いする度に謝罪し続けましたが「そんなこともあったね!本当に失礼だよね!うそ、うそ、冗談だよ。あはは。」とおっしゃってくれて、前よりも仲良くなることができました。

 

その編集さんには大変申し訳ないことをしましたが、私にとっては、別の意味でブレイクスルーなことでした。

 

それは『徹底的』に謝るということ。

 

最初に就職した会社にい続けたら、私は、きっと、それができなかったはず。

なぜならば、私は若くして有名外資系企業に就職し、年齢が若いにもかかわらず、自主性を重視してくれる会社であることをいいことに、言いたいことを言いたいように言い放ち、やりたい仕事をやりたいようにさせてもらっていたから。でも、仕事はできていたようで、評価は「A」か「スペシャルA」でした。多分、いや、間違いなく、調子に乗ってたと思います。

父より高い年収でありながら、なにがいいものかもわからず、値札も見ないで買い物をしたり、暇つぶしに海外旅行にいくなど、おぼろげに、自分の価値観がおかしくなっていると思い始めていました。

ある日、会議の開始時間をすっかり忘れて、すでに会議が始まっている部屋にそーっと入室したら、部長から、

「おお、南雲さん!忙しいのに来てくれたんだね。ありがとう!」

一瞬、嫌味かと耳を疑いました。でも、その人は満面の笑みで私に感謝していました。

・・

あかん。

このままじゃ、あかん。

このままの私ではホントーにダメ人間になると思った瞬間でした。

 

長くなってしまうので、後編は2回に分けることにしました。というわけで、本日はここまで。

 

おまけ:アイキャッチの写真は、私が詫び状代わりに使っていた「よなよなエール」。これを渡すと怒っていた人の顔が笑顔になる。そんな不思議なビールです。

おまけ2: 友人の編集者たちに、私が「やっちゃったこと」のあらましを詳しく話したら、やり方に問題はあるが、その雑誌の編集さんにも問題があると力説してくれました。オカシイことをオカシイというのは大切なこと、重要なのは、やり方であり、言い方。ゆえに、人を傷つけるやり方をした私に10000%非があるのです。

 

 

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