into 私の思考

就活に想う(1):あなたを雇う会社はありません。

あの時代が「古い時代」(と言っても10年前)だったのか、私がヘンテコだったのか。ともかくも、色々あった結果、納まる所に納まり、今に至っています。

二つの大学で講義をするようになり、周りに就活!就活!と騒いでいる学生が一挙に増え、ふと、自分の就活はまぁまぁのサバイバルだったなぁと思い出したので、書いてみる気になりました。恐らく、これは一般的な就活ではないと思います。でも「こんな方法もあるんだな的」なものになれば幸いです。


SFC4年生の7月、ほとんどの友人は就職が決まっている時期でしたが、私は、まだナンにもしておりませんでした。なにをどうしていいのか分からなかったからです。

当時、私は36歳の学生。
HP社に16年勤務した後にSFCに進学したので、新卒で入社するのも違うし、中途かと言われると、それも違う気がするし、どうしようかと悶々としておりました。

そこで、キャリアのプロに相談してみようと思い、Pで始まるキャリアコンサルト会社に行きました。

若い男性コンサルタントは、私の経歴をざっくり眺めて、

 

んーー・・そうですねぇ。

HP社を辞めたのが失敗でしたね。なんで辞めちゃったんですか?





 

あの・・・なにが失敗なのでしょうか?

 

HPのような優良企業に居続けたら、良い会社を紹介できるのに、大学に行ってしまっては、キャリアが途中で切れてしまったってことになるじゃないですか。つまり無職という扱いになるのです。

 

あの、一応、勉強はしていましたが・・・

 

そうかもしれませんが、一般的には「何もしていない4年間」とみなされるんですよ。なんで辞めちゃんたですか?

なにかテキトーに返答したと思いますが、よく覚えていません。

 

そっか・・

一般的には私のキャリアはケチがついたことになるのか・・・・と遠い目になり、しばし思考停止のまま、数週間がすぎました。

ある日、インターン先の国際医療援助のNGOの理事長(米国企業の元アメリカ支社長だった方)が、C社(超有名な日本企業)に渉外に行くというので、ひょこひょこついていったことがありました。あわよくば、就職について聞いてみようという下心をもって・・・。

一通り、渉外の話がすんだ時に、「あの、御社に就職するためにはどうしたら良いでしょうか?」と聞いてみました。ちなみに、その時まで私は一言も発していませんが、同行した理事長が私のキャリアを簡単に説明してくださいました。

相手は人事総務の女性役員さんでした。

すると・・・

その方は、しばらく考えてから、非常に申し訳なさそうな顔をして言いました。

 

・・・南雲さんのような方を日本のメーカは雇わないと思います。

こんなことを言って本当にごめんなさい。

南雲さんはHPのような優良企業で働き、なにか想うことがあって退職され、SFCで力をつけ、そして、就職しようとされている。日本企業は、そんな人が怖いのです。会社の中を荒らされると思うから。だから、できれば、真っ白な人を雇いたいのです・・。

本当にごめんなさい。(頭をさげる女性役員さん)

 

日本の企業は遅れていると私も思います。きっと、南雲さんはおやりになりたいことがあるのでしょうね。でも、もし、仮に南雲さんがうちの会社に入っても、それをやれるのは、恐らく退職間際だと思います。それでもいいのですか?



やっと口に出せた言葉が

 

それは嫌です・・・・。

 

あとは何を言ったのか思い出せません。とぼとぼと無言のままC社の正門を出ました。

駅に向かう途中、NGOの理事長さんが言いました。

南雲さん、本当にC社に行きたいんですか?

もし、行きたいなら、●さん(当時、C社の社長で、ほにゃらら団連のトップ)に手紙を書きなさい。南雲さんの気持ちが本当なら、●さんに届くでしょう。もしくは、それなりのところに届き、なんらかの音沙汰があるはずです。逆に、それがないような会社であれば、その会社にいく必要はないと思います。恐らく、あの会社ならきっとお返事いただけると思いますが。

と。

あ、そうか!

確かにそうだ。入る扉がなければ、自分で作ればいいんだー!

 

と思い、帰ってから、早速、ペンを取りました。

 

あら?

 

書くことがない・・・

 

私は当時日本のメーカーに就職したいと思っていました。ですが、C社だけではなく、T社、N社の社長を思い浮かべても、書くことがなかったのです。

その時、ようやく、気がつきました。

私が思い描いたことは蜃気楼みたいなもので、具体的なイメージをともなわないものだと。

そこで、改めて、私が手紙を書きたい相手は誰だろう・・・・と考えました。

すると、一人だけ頭に浮かびました。この人に手紙を書いてみたい、書きたいことがある、と思う人が。

<続きはまた次回。>


写真はSFC時代に悪友とよく遊びにいった江ノ島の海です。

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